大学生のための失敗しない家計管理の始め方【初心者向け】
大学生がお金に困らないための第一歩:家計管理とは
大学生になると、アルバイトや仕送りなど、自分自身でお金を管理する機会が増えます。しかし、同時に自由に使えるお金が増えることで、つい使いすぎてしまったり、お金が貯まらないと悩んだりする方も少なくありません。
お金の管理は、将来の経済的な自立に向けた大切なスキルです。特に、大学時代に基本的な家計管理の方法を身につけておくことは、卒業後の生活にも必ず役立ちます。
この記事では、「お金の管理って難しそう」「何から始めたらいいか分からない」と感じている大学生の皆さんに向けて、家計管理の基本と具体的な始め方を分かりやすく解説します。
なぜ大学生に家計管理が必要なのか
「家計管理」と聞くと、難しく考えがちかもしれませんが、要は「自分のお金の出入りを把握し、計画的に使うこと」です。大学生が家計管理を身につけることには、以下のようなメリットがあります。
- お金の流れが見える化できる: 収入がいくらあり、何にいくら使っているのかが分かります。
- 無駄遣いを減らせる: 自分の支出の傾向を把握することで、どこで使いすぎているかが見えてきます。
- 貯金ができるようになる: 目標を持って計画的に貯金に取り組むことができます。
- 将来の計画が立てやすくなる: 留学資金、資格取得費用、卒業旅行など、将来に向けた準備が進めやすくなります。
- 経済的な不安が軽減される: お金をコントロールできているという安心感を得られます。
家計管理は、今の生活をより良くし、将来の可能性を広げるための土台となります。
家計管理の始め方:3つのステップ
家計管理を始めるのに、特別な知識や難しいツールは必要ありません。まずは以下の3つのステップから始めてみましょう。
ステップ1:自分のお金の流れを把握する(現状分析)
まずは、1ヶ月間の収入と支出をすべて記録することから始めます。これが「家計簿」をつけるということです。
収入の把握: アルバイト代、仕送り、奨学金など、1ヶ月にいくら入ってくるかを正確に把握しましょう。
支出の把握: これが最も重要なステップです。食費、交際費、交通費、通信費、趣味・娯楽費、日用品費など、使ったお金を項目ごとに記録します。全ての支出を記録することで、自分のお金の使い方の癖が見えてきます。
家計簿のつけ方: 特別なツールは必要ありません。自分に合った方法で、無理なく続けられるものを選びましょう。
- ノートや手帳: シンプルに記録したい方におすすめです。日付、項目、金額、簡単なメモなどを書き留めます。
- スマートフォンの家計簿アプリ: 入力の手間が少なく、自動で集計してくれたり、グラフで支出を視覚化してくれたりする便利な機能があります。レシート撮影機能があるアプリもあります。
- スプレッドシート(ExcelやGoogle Sheetsなど): 自分で項目や集計方法を自由にカスタマイズしたい方におすすめです。
まずは1ヶ月、とにかく全ての支出を記録することに集中してみてください。最初は面倒に感じるかもしれませんが、1ヶ月分のデータが集まると、思ってもみなかった発見があるはずです。
ステップ2:予算を立てる(計画作成)
1ヶ月間の収入と支出の実績が把握できたら、次はそのデータをもとに、来月以降の予算を立ててみましょう。予算を立てることで、「使えるお金」の上限を決め、無駄遣いを防ぐことができます。
予算設定のポイント:
- 収入を確認する: 来月入ってくる予定の収入額を確認します。
- 固定費を差し引く: 家賃(一人暮らしの場合)、通信費、サブスクリプションサービスなど、毎月決まってかかる費用(固定費)を収入から差し引きます。固定費は家計を圧迫しやすいので、見直しが可能か検討するのも良いでしょう。
- 残ったお金を変動費に振り分ける: 食費、交際費、趣味・娯楽費などの変動費に、いくらまで使うかを予算として割り振ります。ステップ1で把握した過去の支出実績を参考に、無理のない現実的な金額を設定することが大切です。
- 例:食費 3万円、交際費 2万円、趣味・娯楽費 1.5万円 など
収入 − 固定費 − 貯金目標額 = 変動費として使えるお金
のように、「先に貯金したい金額を収入から分けておく(先取り貯金)」という考え方を取り入れると、より確実に貯金できるようになります。
ステップ3:定期的に見直す(改善)
予算を立てたら、それに沿って生活してみましょう。そして、1週間ごとや1ヶ月ごとなど、定期的に家計簿を見返して、予算通りにお金を使えているかを確認します。
- 予算を超過した項目は?: なぜ使いすぎたのか、原因を考えてみましょう。衝動買いが多かったのか、予想外の出費があったのかなど。
- 予算内に収まった項目は?: 工夫して節約できた点はどこか、確認しましょう。
- 予算設定は適切だったか?: 現実的ではなかった予算項目は、次月から調整します。
家計管理は一度やって終わりではなく、繰り返し見直して改善していくことが大切です。PDCAサイクル(Plan:計画→Do:実行→Check:評価→Action:改善)を回すイメージで取り組んでみてください。
家計管理を続けるためのコツ
- 完璧を目指さない: 最初から全ての支出を完璧に把握しようとすると疲れてしまいます。まずはできる範囲で始めてみましょう。
- 目標を持つ: 「半年後に〇〇円貯めて旅行に行く」「卒業までに△△円貯める」など、具体的な貯金目標があるとモチベーションを維持しやすくなります。
- 無理な節約はしない: 極端な節約はストレスにつながり、リバウンドの原因になります。メリハリをつけて、使うところと締めるところのバランスを取りましょう。
- 仲間と情報交換する: 友達と節約術や家計管理の工夫について話してみるのも良い刺激になります。
まとめ:まずは一歩踏み出してみましょう
大学生のうちに家計管理のスキルを身につけることは、これからの長い人生において大きな財産となります。最初は何から手をつけて良いか分からないかもしれませんが、今回ご紹介した「現状把握」「予算設定」「見直し」の3つのステップを参考に、まずは1ヶ月だけでも記録することから始めてみてください。
自分のお金と向き合う習慣は、経済的な自立だけでなく、将来の選択肢を広げる力になります。家計管理は難しいことではありません。楽しみながら、自分に合ったペースで取り組んでいきましょう。